楠木再生の物語り

私がバイトでヘッドガーデナーをしている伊豆高原ドールガーデンに大きな楠木があります。
98年、セキグチドールガーデンが竣工の前に移植した巨大な楠木です。
ドールガーデンは一時休館して04年4月に再オープンしたのですが、新しい運営者の館長が楠木がどうも元気がないと気にします。

それで私の旧知の加藤樹木医に診てもらいました。加藤さんは熱海・お宮の松とか横浜三渓園、小田原城、葉山御用邸などを手がけている本物の樹木医です。

加藤さんが診たところ、樹の下50センチから岩盤で、これでは水が吸えないといいます。
結局堀り上げて地盤改良することになりました。

05年2月に工事実施した状況の写真をご覧下さい。

 

伊豆高原ドールガーデンの平面図です。敷地面積約5000坪。

左の赤丸が問題の楠木です。

04・03の楠木 05・2・18 いよいよ工事開始です。後ろに見えるのは構内の河津桜。
まず周囲を掘ります。最初から最後までユンボは加藤樹木医が自分で運転しました。昭和10年生まれ。

掘ってみると樹の下は岩盤ではなく10−20センチの礫の層でした。その礫をGLから250センチ深さまで除去します。除去した礫は袋に入れて搬出します。

   
礫を除去、搬出しています

05・2・23 いよいよクレーンで吊り上げます。20Tクレーン2台、10Tクレーン1台、5Tクレーン1台と4台のクレーンが勢ぞろいしました。

樹を吊り上げ、礫を除去したあとに山土や畑土を入れ、肥料を入れます。

この袋で土を55袋入れました。竹箕の中は竹墨です。

05・2・24 今日はもうクレーンはいません。ユンボで整地です。
   
作業終了後の姿です。これからどんなに枝を張り葉を繁らせてくれるか、楽しみです。

記念写真 向かって右から加藤さんの娘、館長、加藤樹木医、森下、職人

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