ガーデナーは庭の場所の機能性を計画しているとき、色による反応を期待します。
一般に、赤とか黄、オレンジの暖色は視線を前方に引き出します。寒色、青や紫、そしてある種の緑は景色の中に引っ込んでいきます。
だから色は場所ごとの関係性と深みの感覚を作り出します。
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景色の中の色は不変ではありません。季節や時間、雲などにより変わることを忘れてはいけません。色は反射する光の量に関係します。
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花の色はその盛りの時期に際立って輝きますが、葉、樹皮、実もそれぞれの時期にハイライトと関心を提供してくれ
ます。
だから花以外の色もデザインの検討で大きな役割を与えられるべきです。
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一般的に言って扱う土地が広いほど、より複雑な色彩計画が可能になります。
限られた面積の庭では、色彩計画を出来る限りシンプルにする方がよりドラマチックにな ります。

ウイリアム・ロビンソンは「庭のアレンジでもっとも重要な点は色の効果を考えて花を配置していくことだ。」と書いています。
ガートルード・ジーキルが<カラー・スキーム>の概念を打ち出して、色別の花壇を作ったことはあまりにも有名です。
個々の色が一般的に醸成する情緒的反応が研究により判ってきています。
鮮やかな赤、黄、オレンジは気持ちを興奮させる傾向があ
ります。
ソフトな青、緑、紫、ピンクは心を穏やかに静める効果があります。これが緑のモノトーンの日本庭園が尊敬される理由の1つです。「緑色の音楽」はブルーグリーンからイエローグリーンまで庭の無数のグリーンに関してよく言われる言葉です。
白は中立ですが、どこか気持ちを浮き立たせる効果を持ち、かつ全体をまとめる偉大な統一者で
す。
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色彩は往々にして多くのガーデナーを悩ませ困惑させる要素です。
しかしあるガーデナーにとっては色彩は庭をデザインする唯一の要素でもあります。
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色彩はガーデンデザインのキーとなる要素ですが、多くの人があまりに大きな重要性を与えすぎているともいえます。
またデザイナー達が色に関して規定している複雑なルールに絶えず悩まされます。