難しい英語
ガーデニングに関するイギリスのサイトを見ていて、判らない英語がたくさんあります。なんとなく感じはつかめてもいざ日本語にするとなると、とたんに難しくなります。 先日イギリスの大学で勉強中という学生(日本人、専門コースではなく学部で本格的に勉強している人です 。照井さんといいます。きっと日本のガーデン界で名を成しますよ。)が伊豆オープンガーデンの見学に訪ねてきたので、案内のお駄賃に英単語の質問をしてこんなご返事を頂戴しました。 ∞∞∞∞∞∞照井 さま∞∞∞∞∞∞∞ |
〜〜〜〜照井さんのご返事〜〜〜〜
こちらではLandscapeは名詞として使われることが殆どで、まれに動詞で使われる時は造園術語で緑化するという意味で使われます。 |
∞∞∞∞∞∞照井さんの第2信∞∞∞∞∞∞ Form, Line, Scale, Transition, Proportion, Balance Balanceなどはデザイン学理論で使用されている学術用語で、主に「デザインの定義(Principle of Design)」の一部になります。 これらの殆どは日本でもカタカナとして使われ、それぞれの言葉の意味を定義の上で説明されることが殆どです。 Form =形 Line =線 Scale =割合 Transition =芸術様式の変化、 Proportion =比率、割合 Balance =均衡 たとえばShapeやFormは日本語で訳すと形になってしまいますが、定義上では3次元的なものか、2次元的なものと区別されます。 Primary colour, Secondary colour, Tertiary colour, Contrast colour, Complementary colour は主に色彩用語として使われています。 色はデザイン学の中では「デザインの要素(Elements of Design)」のひとつです。 単独にprimaryだけど訳してしまうと「最初の」とか「初等」や「根本」と言った風に訳すことができます。たとえばイギリスの小学校のことをPrimary Schoolといいます。 しかし、デザイン学ではPrimary colourを普通に訳しても、「最初の色、基本色」としか訳すことができなく、意味がよくわかりません。 学術用語で訳すと、「原色又は三原色」と訳すことができます。三原色とは赤、青、黄の信号色のことです。 Secondary colourは原色の次にくる色のことで、Primary colourを混ぜ合わせてできたものです。Secondaryの意味はもともと2番目とか派生的なとか従属的なと言う意味があります。イギリスの中学校はSecondary colour と言います。 学術用語で訳すと、等和色といい、緑、紫、橙の色のことを、さします。 同じように、Tertiary Colour は原色と等和色で混ぜてできた色のことを言いますが、学術用語では第三次色という呼び方をしたりします。 Contrast Colourは色と色の組み合わせになり、対照色といいます。 たとえば、黄と紫や赤と緑のことです。これらの色の組み合わせがお互いの色を際立たせてくれます。クリスマスカラーではよく赤と緑などがそうです。 Complementary Colourは補色や余色として訳されます。 以上のものが、デザイン学で使用されている言語で、次のCoarse, Medium, Fineの3つが園芸学で使われる言葉です。 主に砂の大きさを表したりする言葉で Coarse =粗砂 (粒径が0.2m〜2m) Medium =細砂 (0.02m〜0.2m) Fine =微砂 (0.002m〜0.02m) 微砂はSilt(シルト)という言葉でも使われますが、英国の園芸学では Silt = 粘土 (0.0002m以下)と言う風にも使われています。 ちなみに2m以上の土を礫といいます。 Hard Landscape と Soft Landscapeはまた次回のメールで説明いたします。 照井 |
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