ロックガーデンと一口に言っても非常に広い概念です。
一方の極には高山のガレ場のお花畑でしょうし、片方には龍安寺の石庭があります。
また「ロックガーデンには高山植物を植えるべし」との一派もあります。
いろいろ作りようはありますが、とりあえずPCCのガーデンプランナーは高山のお花畑と京都の石庭の中間に1つだけ自分の得意型を持ちましょう。それをここで説明します。
あとは庭に合わせての応用です。
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![](../image-garden/gardentype-rockgarden-natural1.jpg) |
![](../image-garden/gardentype-rockgarden-ryouanji.jpg) |
ロックガーデンを作るのに3つのファクターがあります。
1.石
2.土
3.何を植えるのか
石は拾ってくるのか、買ってくるのか、既にあるのか判りませんが、日本の湿潤な気候では必ず草に埋もれますから、それほど気にすることはないのです。
ガーデンセンターに行けばいろんな石が並んでいます。時々眺めて勉強しましょう。
表面が滑らかな川石は避けた方がいいです。
まあ六本木ヒルズの中庭のロックガーデン設計を依頼されたのなら石も選ばなければなりませんが、その場合はそれだけのお金をかけられるわけですから、石屋に相談したら喜んでいろいろ紹介してくれるでしょう。
ホームセンターで大理石の切石を買ってきて使う人もいます(ただし表面を磨いていないものを)。
私の住んでいる伊東市では火山噴火の溶岩がそこらに転がっています(下の写真)。最高のロックガーデンになります。
![](../image/031222StoneWalls/031222StoneWalls%20022.jpg)
土はやはり水はけのいいものがいいでしょうね。何を植えてもいいとは言いながら、やはり雰囲気からいって山野草中心となりますから。
ロックガーデンの大きさと予算にもよりますが、底のほうには山土・鹿沼土・赤玉土や川砂を入れ、表土として桐生砂や普通の培養土を入れます。
何を植えるか決まっていない段階から肥料分や土のPHは考える必要はありません。植えるときに追加すればいいのです。
人によって表面に化粧砂や砂利などを置く場合もあります。
土についてはこのページをご覧下さい。
植えるものはそれこそお好み次第ですが、やはり限られた場所なのであまりに成育が旺盛な、根が張り過ぎる植物は好ましくありません。
まず好きなものを植えてみて、何年かかって入替えていくことになるでしょう。
しげさんの「里山で遊ぶ」サイトの「ロックガーデンに咲く花」をご紹介しておきます。
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![](../image-garden/gardentype-rockgarden-flat.jpg) |
![](../image-garden/gardentype-rockgarden-front1.jpg) |
![](../image-garden/rockery3.jpg) |
PCC流の作り方1.5メーター四方くらいとします。
まず奥(後方)に70センチくらい石を積みます。垂直ではなく、内側に傾斜させて下さい。
左右の石を積みます。どちらかというとラフに。その間に植物が入りますから。
そして土を入れます。
![](../image-garden/gardentype-rockgarden-fish.jpg) |
下の写真は箱根・秩父宮記念公園のロックガーデンです。ロックガーデンというよりウオールガーデンといった感じで、すごくよく作ってあるのですが
繁茂し過ぎでした。
![](../image-garden/gardentype-rockgarden-hakonetitibu1.jpg) |
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問題地域の解決としてのロックガーデン
どんな庭にも1ヶ所は植物を植えられないような困った場所があるものです。石だらけだったり、傾斜地だったり、どうしようもない日陰、カンカン照りの場所・・・ 幸いなことにロックガーデンがこういう場所の問題解決になることがあります。
もし石ころの斜面が問題なら、まさにロックガーデンが問題を解決してくれるでしょう。ただの傾斜地なら岩を導入することを考えてみましょう。もし旱魃地帯に住んでいるのなら、平坦地でも岩の裂け目に日照りに強い植物を植えてロックガーデンにしてみましょう。
石が昼間蓄熱することで、冬季に植物を枯らさない効果もあります。
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ゼリスケープもしロックガーデンがあなたのお好みでないなら、ゼリスケープについて考えてみましょう。ゼリスケープは旱魃地域対策とみられていますが、それが砂漠とはかけ離れた景色をもたらすことを過小評価してはいけません。
ゼリスケープ(Xeriscape™)という言葉は1982年に環境プランナーのナンシー・リービットによって作られた造語で、「乾燥」を意味するギリシア語のゼロス(Xeros)とランドスケープ(Landscape)とを組み合わせた言葉です。現在は、登録商標としてコロラド・ウォーターワイズカウンシル(Colorado
Water Wise Council)の管轄下に置かれています。
それは、 創造的なランドスケーピングを通しての水資源保護と定義されます。
言い換えると 地域に合った適切なランドスケープデザインによって、水などの資源エネルギーを保全し
、快適で美しい空間を創ることです。
ゼリスケープについてはこちらをご覧下さい。
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