種を蒔く
こぼれ種
自然にこぼれた種から自然に生えてくる。なかなかよろしいものですが、もう花の終わった株を種がこぼれるまで庭に置いておいたり、次の年の植栽計画に関係なくあちこちに生えてきたり、難しいものです。
でも友達に「これはこぼれ種で・・・」と言うのは少し誇らしい気分ではあります。
地蒔き
地面に直に蒔く方法です。丈夫な苗にはなりますが、種子はわがままでなかなか思ったようになってくれません。
苗床蒔き
プランターに蒔いたり庭に作った苗床に蒔く方法です。時期がきたら花壇に移植します。
ある程度大きな種子に適します。
セルトレイに蒔く
セルトレイに蒔いて発芽したところ
セルトレイに蒔く時は、種子をハガキを半分に折った紙の上に載せ、先の丸い箸(祝い箸のような)で1粒づつ(発芽率の悪い種子は2粒づつ)セルの中に落とします。非常に繊細な作業です。
ロベリア、ペチュニア、ビスカリアの種子は特に極微小で粒蒔きは出来ません。プランター蒔きになります。
土は「種まき用の土」を使用するといいでしょう。
覆土(上にかける土)の量は種子の袋に書いてあるはずです。
セルトレイに蒔いたら、トレイの半分が水に漬かるくらいに水を張った広い容器に入れて下から潅水します。
しばらくは(2週間くらい)雨の当たらない場所に置きます。
発芽するまでは新聞紙で覆い、発芽したらすぐ外します。
種まき用の土は肥料分を含まないので、発芽して1週間したら規定よりやや薄い液肥を与えます。
子葉が3−5本出たら、プランターか苗床かビニールポットに一旦移します。
苗がヒョロヒョロしているようなら、日光、水分、肥料分のどれかが足りないのです。
そして時機を見て(気温など)花壇に本植えします。

苗を植える
浅い、深い
深植えを嫌う植物と、しっかり埋めてもらいたい植物があります。図鑑で見るか、ナーセリーで聞くか、何度も体験して覚えて下さい。
根を押さえる
植えたら根の周りをしっかり押さえましょう。風が吹いてもぐらつかないように。
密植と混植
苗が手に入ったから、良い苗が育ったからといって無闇にベタ一面に植えないで下さい。これから出てくる種子を蒔く、このあと出てくる苗の植え場所を空けておく、
球根を入れておく、いろいろ考えなければなりません。
そして美しい花壇を継続させていくのです。
それがガーデンデザインです。
肥料と用土
苗を植える前に花壇をよく耕し、有機肥料や酸性度調整材(苦土石灰やピートモス)を入れ、適量の化成肥料を入れるのは常識です。
すでに出来ている花壇に補植する場合は、植え穴に緩効性肥料(マグアンプなど)を少し入れ、新しい培養土で根の周りを押さえてやります。
土にはいろんな要素が含まれているので、常に新しい良い土を足してやることがいいようです。
よく<土壌の改良>を声高に言う人がいますが、私は原則的にはその土地に合った植物を植えるのが本当だと思います。無理に土壌を改良して土地に馴染まない植物を植えるのはプロが営業的にすることではないでしょうか。どうしても欲しい場合は、鉢・プランターを活用すべきでしょう。
それにしても肥料は必要です。極端なエコロジストで肥料の使用まで邪道のような眼で見る人がいますが、食べ物がなくては生き物は生きられません。

苗を分ける
宿根草の根を分けたり、球根の芽を分けたり、あるいは枝を挿し芽したり、植物を増やす方法はいろいろあります。
植物によっては毎年、あるいは数年毎に分ける方がいい花を付けます。
ここはデザインの勉強をする場所なので個々の植物の分け方、増やし方を述べる余裕はありませんが、意外に簡単ですからチャレンジしてみて下さい。園芸雑誌の広告を気をつけて見ていると、自分の庭にある植物の管理方法が出ています。
楽しみが増えますよ。

鉢を置く
花壇を作るのに土に植えるだけでなく、鉢を置く方法があります。
置くだけでなく、鉢のまま少し地に埋めることも出来ます。
時期調整のため
花期の短いもの、或いはその場所に次の季節の花を植えようと思っている場合など、あえて地植えでなく鉢を置きます。
ランなど普通地植えにしない植物も、鉢に入れて置くと花壇の一員のような顔をしていてくれます。
土壌対策のため
どうしても周囲の植物と適応土壌が異なる植物を配置したい場合など、鉢に植えて置きます。
囲い込みのため
生活力が旺盛でどんどん縄張りを広げる植物があります。ハーブ類が特にそうです。花壇のデザインとしては困るので敢えて鉢に入れます。
*この用途のために当社は<防草・透水−植え込みポット>を開発しました!!!